ろうそくの話
絵ろうそくの歴史
元来、絵ろうそくは東北や北信越を中心とした寒い地域の伝統的なろうそくでした。
冬になると雪で覆われお仏壇にお花が飾れなかったからです。
そこでたまたま和ろうそくが、植物のハゼの実の油から抽出した
木蝋(もくろう)で出来ておりますので生活の知恵として
お花の絵を描いてお供えしたのが始まりと云われています。
話題のNHKの大河ドラマ「天地人」・・・
ご存じ上杉家のお話ですが今の新潟や山形県のお話です。
実はこの絵ろうそくの風習はあの直江兼続が活躍した戦国時代に誕生し
その後は江戸時代になって参勤交代が始まり江戸への献上品としたことか
ら全国に広まったという説もあります。
ドラマの中でもよく取り上げれていますが上杉謙信は毘沙門天を信仰するなど
とても信仰心の厚い人だったようです。
お花をお供え出来ないのならこのような知恵が出てきても不思議ではありません。
さらに山形の鶴岡や酒田など絵ろうそくの代表的な産地と
上杉家の位置が近い事も益々信憑性が高いものと考えられます。
それと併せてこれらの地域が昔からハゼ蝋の前進、漆蝋の生産地であったことからも
考えてあながち作り話ではないような気もします。
一方では会津地方が一番最初に考えたという説もあり、
今となってどちらが先なのかは解りませんが
いづれにして先人たちの知恵には頭が下がる想いです。